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被曝の量は、どのように捉えたらよいのですか

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5.被曝の量は、どのように捉えたらよいのですか

自然界には元々放射線が存在しています(自然放射線)。
これを私たちは毎日被曝(外部被曝+内部被曝)しています。
日本人の平均被曝量は年間約1.4mSv(ミリシーベルト)とのことです。
世界の平均が約2.4 mSvなので、日本は世界的にみると自然界の放射線の量は少ない地域であると言えます。
人は地球上で生きているだけで、これくらいの被曝は避けられないということです。

原発事故が起こってしまった現在、私たちはこれからどれだけの被曝が避けられないのか、避けるにはどうしたらいいのかを意識して考えなければならなくなりました。
考えるための目安が必要です。それは、その人が毎日受けた被曝の量を合計していって1年間でどれくらいになったかという考え方、すなわち「年間の積算量で考える」というものです(普通は、mSv/年という単位で表現されます)。

では実際に、この考え方に従って自分自身の年間の被曝の積算量を測ろうとしても到底できるものではありません。
どれほどの放射線量の所にどれだけ長くいたか、時々刻々と計測して記録することなどできません。
食べたものに含まれる放射性物質を測定して、それをどのように調理して、どれだけ食べたか、いちいち記録しておくことなどできません。

大切なのは、「年間の積算量で考える」というやり方を知って、理解しておくことなのです。
なぜなら、この考え方が基になって、色々な基準値・規制値が決められているからです。 ちなみに、自然放射線による被曝を除外して、それ以外の放射線で被曝しても安心できる許容範囲とは、1年間に被曝した積算量で1mSvであると国際的な合意がなされています。これは「平時」での基準です。

今はまだ原発事故は完全に収束してはいません。
現在でも放射性物質は漏れ続けている状況でしょう。
しかし、だからと言って平時の安心できる許容範囲を超えるような被曝などしたくありません。
だからこそ自分は、自分や家族のため、子供たちのため、この基準(1mSv/年)を超えないように身の回りの環境(外部被曝の原因)を監視して、飲食物(内部被曝の原因)に注意していたほうがいいと思うのです。
もっとも、私などはもとより福島やその近隣の人たちこそ、厳しく被曝の予防に努めていただきたいと思います。

2011年10月19日

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